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明日の風


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若かりし新米ナースの頃、やっと一通り仕事をこなせるようになり、夜勤につくたびに思ったことがあります。『どうぞ、無事に勤め上げることができますように…』と。
20代の頃を思い出すと、よくあんな激務に耐えていたなぁ~と、自分のことながら感心してしまう時があります。今、同じ内容の勤務形態を求められても、できないと思うからです。若さというエネルギーは本当に素晴らしいものです。

しかし、あの頃…
夜勤の前になると精神的に緊張するくせがついて、その時の瞬間を楽しめないというジレンマによく陥りました。たとえば、休日で楽しいはずの時間なのに、数時間後に控えている夜勤入りのことを考えると、その瞬間に気分が一転してしまうのです。
しかし実際に勤め上げた後の爽快感と充実感は、言葉に尽くせぬ満足感を生み、それは使命達成感と姿を変え、ナースとしての精神力を養う上で大切な要素となっていったことも事実です。

ある時期に痛感することになります… 自分の中で、時間に対してきっぱりとけじめのある采配を取らないと、時間に振り回されることになるということに…
今、携わっていることに意識を集中させるには、今という時間に集中するということであり、後にやってくる時間のことを前倒しで今に持ち込まない…、ということなんですね。
つまり未来のことは未来の自分が考え対処することであって、取り越し苦労したところで、何の益も生まれないっていうことに気づいたのです。

どうしてか人間は、ポジティブに未来に夢を持つことより、ネガティブな不安を未来に投影することの方が多いような気がします。それは社会にそれだけ、私達を不安にさせる材料が多いからなのだと思うのですが、しかし発想を転換すれば、それも一つのチャンスであると感じるのです。新しい発想は、決まりきった枠組みの外にどうしたら出られるか?という、素朴な疑問を感じるところから始まるからです。それを思考することによって、新たな思考回路を開拓することにつながり、想像する力が創造力を鍛えることにつながっていきます。

私達が生まれてきたこの現代の地球世界が、調和の取れた平和な星であったならば、このようなことは考えることはなかったでしょう。しかし私達は今、その調和と平和という、統合への大きな目標に向かって歩むことを目的に、此処に生まれてきています。

自分の中に、疑問がたくさん生まれることは、とても素晴らしいことだと思うのです。
by uriguri-s | 2006-09-25 00:05 | 思いと現実化
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